物理学解体新書/携帯版
■考察の書き方■
実験の誤差要因を論じるのが、手っ取り早い。
以下の順番で考察に書けばいい。
[1]
実験を通して、実験に悪影響を与えそうな要因(誤差要因)を見つけ出す。
例えば、こんな要因がある。
実験中の気温、実験中の湿度、気圧、装置の発熱、電源電圧の変動、実験機器を置く机の水平の度合い、視差、配線の長さ・巻き具合、換気、試料の寸法・秤量の精度、ストップウォッチの操作の誤差、測定者のクセ、接触抵抗、室内のホコリ
他にもまだまだあるだろう。
実験中に出来るだけ見つけておく。
[2]
これら要因のうち、考察として説得力のありそうな要因を列挙する。
[3]
実験結果が、理論値通りだった場合は、こられの要因に一つ一つ手を打ったと論じる。
例えば
「ストップウォッチを操作するタイミングは、人によりバラつく。そこでストップウォッチの係を固定し、実験中に交代しなかった。計測に使用した電流計のメモリに汚れがあったので、実験前に清掃した。」
のように書く。
[4]
このため、誤差要因を抑えこめたと論じる。
さらに「以後も継続して、ストップウォッチの係の固定、メモリの清掃を徹底する」と今後への見通しを記述する。
[5]
実験結果が、理論値から外れた場合は、こられの要因が実験に影響したと論じる。
例えば
「ストップウォッチを操作するタイミングは、人によりバラつく。しかしストップウォッチの係が実験中に交代した。計測に使用した電流計のメモリに汚れがあり、実験中読みにくかったため、計測ミスが混入した」
[6]
このため、実験誤差が大きくなったと論じる。
さらに「今後の対策として、ストップウォッチの係の固定、メモリの清掃を徹底する必要がある」と今後への見通しを記述する。
このように、誤差要因を論じれば、実験がうまくいっても、失敗しても考察にすることができるのだ。
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