物理学解体新書/携帯版
■位置エネルギー■
高さhにある質量mの物体はmghの「仕事をする可能性」を持つ。
これを位置エネルギーという。
質量mの物体がグラグラと今にも落ちそうな状態であるか、また絶対に落ちないように安全に固定されているかは関係ない。
グラグラしてようが安全であろうが、その高さがhであれば位置エネルギーはmghなのだ。
つまり、高い位置にあるというだけで、エネルギーを持っているというわけだ。
保存力は始点と終点の位置関係のみで仕事が決まる力であった。
重力は保存力なので、物体の移動による仕事は途中の経路に無関係ということになる。
だから、位置エネルギーの大きさは、「高い位置」と「低い位置」の2点間の「高さの差」だけで決まる。
高い位置や、低い位置は重力の作用によって生じる概念だ。
無重力空間の宇宙では、「高い」「低い」の区別はない。
重力の作用しない場所では、2点間に位置エネルギーは成立しないのである。
物体が保存力だけを受けて運動する場合、運動エネルギーと位置エネルギー(ポテンシャルエネルギー)の和は常に一定である。
これを力学的エネルギー保存の法則という。
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